momoco × Designer

Kiln

 

やま平窯元

有田焼400年の長い年月の中で育まれた、先人が一つひとつ積み重ねてきた高い技術力。
それらが現代の生活空間に自然に溶け込むよう「新しい有田焼のカタチ」を創造し続けているのがやま平窯元です。
一時、有田から消えてしまった「卵殻手」という技術を蘇らせた「エッグシェル」という商品。
そこに使用された独自の技術を用いることで、やま平窯元でしか作り出せない独特のテクスチャを表現することに成功しました。
磁器とは思えないその手触りは、momoco bear に触れる喜びをプラスしてくれます。

 

やま平窯元 / 中塚翠涛

400年余の伝統を積み重ね、進化を続ける有田焼。
独自の技術、モダンなデザインにより、有田焼の新たな表情を提案するのがやま平窯元です。
本作では、書家 中塚翠涛氏が書いた漢字「花」の文字をやま平窯元がmomoco bearに配し、
日本文化の一つである「書」として表現しました。
墨の繊細なグラデーションは、上絵転写により実現。マットな白の磁肌が文字の美しさを引き立てます。
空間に書を飾る魅力を新しい方法で提案する作品です。

 

金善製陶所

現在3代目の金善製陶所。
家業に入ったばかりの若い頃、ひとつの「土物」との出会いによって創造意欲を掻き立てられたそうです。
そこから、有田焼の伝統をベースにしながらもこれまでのイメージにとらわれない、
若い人にも親しみやすい新たな家庭用食器・業務用食器を作っています。
今回のmomoco bearには、金善製陶所が得意とする美しい釉薬を職人の素晴らしい手仕事でまとわせてくれました。
現在の有田焼が表現できる色、質感の幅広さを感じさせられます。

 

貴祥窯

有田の隣町、武雄市山内町の黒髪山を臨む場所にある貴祥窯。
「古伊万里の再現」という一大テーマを掲げて、幾度となく窯跡を訪ね歩き、日夜研鑽を重ねてきた貴祥窯の小柳さん。
現代の技術と原料を熟知した上で独自の工夫を加えることにより、色や文様だけでなく、
古伊万里特有の質感まで再現しているのが特徴です。
今回momoco bearに施されている幻の技法と言われた淡い青「薄ルリ釉」や、
ミルクのような純白の「乳白釉」も、貴祥窯の探究心と技術力があったからこそ実現しました。

 

副久製陶所

呉須(ごす)とよばれる藍色の顔料。
その濃淡を巧みに使い分ける技術を得意とするのが、有田町から少し離れた嬉野市吉田地区にある副久製陶所です。
自身の窯の原点を見つめ、デザイナーによる新たな視点と試行錯誤の末に生まれたのが、新しいブランド「GOSU」でした。
濃淡の使い分けに加え、呉須を筆に含ませて生地に吸わせるように塗る「濃み(だみ)」という伝統技法を
今までにないデザインで施すこのシリーズは、日本国内外で注目を浴びています。
momocoとのコラボレーションでは、呉須のグラデーションと一つひとつ筆で塗られた「濃み」の模様が
bearに豊かな表情を与えてくれました。

 

福珠窯

雪の結晶を文様化した「雪華文」。江戸後期にはじめて結晶の姿が観察され「雪華図説」が刊行されると、
涼を感じる文様として夏の着物や食器など、江戸っ子の間で流行しました。
多様な意匠で表現された「雪華文」を華やかに描くのは、有田町にある福珠窯です。
独自の呉須絵具、釉薬を使い、江戸期の「初期伊万里」を思わせる柔らかな染付は、福珠窯ならではの風合いです。
銀彩のアクセントが伝統の中に新しさを感じさせます。
日本人の自然から意匠を得る感受性や、季節を楽しむ心をmomoco bear に表現しました。

 

アリタポーセリンラボ / 魚岸由佳

古来より縁起の良いモチーフとして、伝統工芸品に好まれてきた「吉祥文様」。
本作は、デザイナーの魚岸由佳氏が図案を制作。古伊万里様式の色合わせの伝統を継承しつつ、
モダンな生活空間にも調和するよう鮮やかな色を取り入れました。
上絵転写ならではの精緻な美しさで表現された文様の1つ1つに、長寿や幸福、平和などの意味が込められています。
制作を担当するアリタポーセリンラボは、1804年創業。確かな技術力と高い品質を誇り、
有田焼の伝統と革新を続ける窯元です。